作業は夜な夜な行うのが好きなnamimoriです。静かな作業しかできないし、音出し確認がすぐできないのが玉に瑕。
前回のエンドピンジャック用穴拡張に引き続き、2系統ピックアップを接続・配線するエンドピンジャックボックスを作製したので紹介します。
エンドピンジャックボックスを製作しました
前回述べた通りコンタクトピエゾとマグネットピックアップのデュアルシステムを目指していますが、マグネットPUは適宜取り外せるようにしたかったのと、配線をギター内に残さず取り外せるようにしたかったので以下のようなものを作製しました。
3.5mmステレオミニジャックとピンジャックの2系統入力し、エンドピンジャックからステレオアウトする仕組みです。アンフィニカスタムワークスのピックアップシステムで用いられているものや、個人で同様のものを製作しているブログ・サイト等を参考にしました。
接続イメージ
ピックアップやギターとの接続イメージは以下の概略図のようになります。
材料
材料は以下の通り。
- エンドピンジャック(4接点型)
- アルミシールドケース(35×25×45 mm)
- ステレオミニジャック
- ピンジャック
- 配線材(AWG22、0.3sq相当)
- 熱収縮チューブ各種
エンドピンジャック以外は電子部品店で購入しました。通販だと以下のような電子部品専門のサイトがパーツを探しやすく、データシートなども掲載されているので便利です。
配線材を除くと材料費2000円いかないくらい。配線材は楽器用ではなく同じ電子部品店にあった汎用品です。
配線について
今回はスイッチ配線のあるアクティブ型のマグネットPUに対応できるように、ステレオミニジャックと4接点型エンドピンジャックを使っています。マグネットPUのスイッチ配線をミニプラグ・ジャックのRING側→エンドピンジャックのスイッチ接点(図中③:SLEEVE・COLD)に配線することで、エンドピンジャックにシールドケーブルを差し込んだ(マグネットPUのスイッチ配線と④Groundが繋がる)ときだけマグネットPUに電源が入る仕組みです。なお、この配線のままパッシブPUでも使えるのでPUの交換にも対応できます。
また、モノラルのシールドを使ったときコンタクトピエゾの音が使えるようにエンドピンジャックのTIP側(図中①)にピンジャック(コンタクトピエゾ用)を配線しました。これでマグネットPUの電池が切れた場合や、マグネットPUを取り外している場合でも最低限エレアコとして使えます。(自作コンタクトピエゾは高インピーダンスのためDIやプリアンプが最低限必要となりますが……。)
製作過程
まず、ケースにマスキングテープを貼りその上から穴の位置などをマーキングしました。この際に実際に部品を配置しての確認を忘れずに行うと良いです。
2個作りましたが、1個目は穴あけ後にケースの取り付けビスとミニジャックが干渉することに気づきました…。(ミニジャックをボックス型からパネル取付け型のストレート型に交換する羽目になりました。)
次にケースへの穴あけをしました。センターポンチでくぼみを付けるのがセオリーですが持っていなかったので壊れてもいいキリでくぼみをつけました。その後電動ドリルで2mmの下穴をあけ、ピンジャックとミニジャック用は6mmの穴を、エンドピンジャック用は12mmの穴をあけました。ミニジャックは取付け径が6mmピッタリより若干大きいのでバリ取りを兼ねてリーマーと丸棒ヤスリで微調整しました。
また、12mmの鉄鋼用ドリルビットは持っていなかった(アルミ材に木工用を使っていいのか心配だったので今回は使用せず。)ので、Φ12mmの穴はリーマーで拡張しました。ただ、手持ちのリーマーだと12mmまで拡げる前にケース反対側に干渉してしまうので最後は棒ヤスリで地道に拡張しました。
穴あけ後はバリを取り、パーツを仮配置し確認。アコギのエンドピンブロックの厚さは事前に確認しておいたのでエンドピンジャックの長さ調整はこの段階で行ってしまいました。
なお、六角ナットがもう一つあればエンドピンジャックを長めに出しておくことでケースを閉めた後でも調整できます。MONTREUXのエンドピンジャックはミリ規格のようでM12-ピッチ0.75の六角ナットが使えるようです。
あとは各パーツが回転しないようにしっかりめにナットを締め、配線材を半田付けしました。一応、パーツが回転して配線が動いても大丈夫なように配線材は少しだけ長めにしました。最後にケース蓋をビスで固定して完成。
ギターの生音への影響は感じられず
ピックアップは取付けせずエンドピンジャックボックスのみギターに取り付け弾いてみましたが、生音の音質の変化は特に感じられずパーツや配線の共振もありませんでした。(エンドピンブロック部は厚く振動が少ないため?)
今回はピンジャックとステレオミニジャックを使いましたが、スイッチ配線が不要ならモノラルジャックや両方ピンジャックというのも可能です。そちらの方が内部配線はスッキリします。また、アンダーサドルピエゾでは2.5mmマイクロプラグが使われていることが多いようです(Amazonで検索すると出てくる大量の謎メーカー・ノーブランド品をざっと確認した感じでは。)ので2.5mmマイクロジャックを使うのも良いでしょう。
作業内容は穴あけと配線の半田付けくらいなので道具さえあれば簡単にできるかと思います。ぜひ参考にしてみてください。
次回に続きます。(2024年9月追記:自作ピックアップを含めたデュアルシステムは一応完成しているのでなんとかブログ記事にまとめたい、とは思っています……。)
コメントを書き込む