「Can I use...」にGA4のトラッキングデータをインポート
ブログデザインをカスタマイズする際、使おうとするHTMLやCSSがどれ程のユーザー(OS・ブラウザ)に対応しているのかが気になります。そんな時によく参照するのが「Can I use...」ですが、初期状態では世界全体の対応ブラウザ利用率が表示されます。しかし、日本のスマホOSシェアは世界シェアと比較しiOSが高い割合を占めていたり、サイト毎のユーザー属性に偏りがあったりと、Globalデータでは自分のサイトの実際のユーザー層と一致しないのでは?と思いました。(小規模個人サイトでそんな考慮は不要?)
調べてみると、Google Analytics (GA4) のトラッキングデータを「Can I use...」にインポートし、そのデータに基づいてブラウザ対応状況を確認することができるということで、本サイトのデータでも試してみましました。
基本的に「Can I use...」内の案内(英語)に従えばOKですが、一部日本語のデータ名に置き換えたり、エクスポートしたデータを英語に直す必要があるので紹介します(GAの言語を英語にしてエクスポートできれば楽なのですが、筆者環境ではうまく切り替えることができませんでした)。
GA4のトラッキングデータを用意
以下は、「Can I use...」内「How to export from Google Analytics」の内容のうち一部手順やデータ名等を日本語に読み替えたものです。
GA4から必要データをエクスポート
- Google Analytics (GA4) の左側メニューから「探索」
- 「空白」を選び新しいデータ探索を作成
- 「データ探索名」に任意の名前(Can I use Export など)をつける
- 利用するトラッキングデータの期間(過去28日間 過去12か月間 など)を設定
- 「ディメンション」の+ボタンをクリックし、「プラットフォーム / デバイス」カテゴリ内の以下の項目にチェックを入れ右上の「確認」をクリック
- ブラウザ
- ブラウザのバージョン
- デバイス カテゴリ
- オペレーティング システム
- OS のバージョン
- 「指標」の+ボタンをクリックし、「ページ / スクリーン」カテゴリ内の「表示回数」にチェックし右上の「確認」をクリック
- 「設定」セクション下の「行」にさきほどディメンションに追加した5項目を全て追加
- 同じく「値」にさきほど指標に追加した「表示回数」を追加
-
画面右上のアイコン
「データのエクスポート」→「CSV」でデータファイルをダウンロード
ちなみに、「変数」「設定」各パネルは以下の画像のようになるはずです。
ダウンロードしたCSVファイル(当方PCのChromeだと「download.csv」でというファイル名でエクスポートされました)のファイル名はわかりやすい名前に変えておくと良いです。
CSVファイルの中身を英語に直す
データの項目名等が日本語だと「Can I use...」にインポートしても読み込んでくれません。英語に直してからインポートします。
CSVファイルをメモ帳などのテキストエディタで開きます。※Excelで開くとShift-JISで認識しようとして文字化けする場合があるので注意。
テキストエディタで各項目名を以下のように英語に直し保存します。
日本語名(置き換え元) | 英語名(置き換え先) |
---|---|
ブラウザ | Browser |
ブラウザのバージョン | Browser version |
デバイス カテゴリ | Device category |
オペレーティング システム | Operating system |
OS のバージョン | OS version |
表示回数 | View |
総計 | Total |
(文字コードについて、当方環境ではGoogle analyticsからエクスポートした際のUTF-8そのままでOKでした。)
Can I use...にCSVファイルをインポート
- Can I use ? 検索ボックス横の「Settings」
- Usage dataタブの「Open importer...」
- Import statisticsにて「Google Analytics (GA4)」
- 「Import CSV:」横の「参照」から先ほどエクスポート・書き換えたCSVファイルを選択・アップロード
- 「Data set name」に任意の名称を設定(データ期間)
- 「Import」をクリックし「Import details」が表示されれば完了
- (×をクリックし「Import statistics」画面を閉じます。)
これで各HTMLやCSSの対応ユーザー率を調べる際に自サイトを訪れたユーザーに対するサポート率もあわせて確認できます。データはブラウザに保存されるため、同じブラウザでアクセスすれば次回以降もインポートした情報を参照することができます。
なお、最新のトラッキングデータを使いたい場合はその都度Google Analyticsから新しくCSVファイルをエクスポートしなおし、Can I use... にインポートし直す必要があります。